OPEN JAPAN ブログ - 日々の活動などなど

2020.2.5~11【ウィークリーレポート台風19号宮城県丸森町支援】

2月8日(土) 『被災地から被災地へ』

週末は何かと忙しくなる丸森災害ボランティアセンターの、OPEN JAPANと仲間たちのブース。今週も各地から仲間の皆さんが集まって来られました。

そんな中での現場の一つに、耕野地区にて家屋の裏の山が崩れ、土砂が家に押し迫っていたところで、土砂の搬出と、庭先が大きく抉れてしまった箇所に、搬出した土砂を投入して、埋め戻しをする活動をしました。

OPEN JAPANと仲間たちの重機隊と、毎週駆け付けてくれる援人さんの、毎度お馴染みの、一輪車を使用しての重機と人力のコラボで搬出。

住民さんもまさか1日で終わるとは、思っていない様子で、驚いておりました。現場では、庭先の抉れてしまった箇所で、剥き出しになった浄化槽のエンビパイプを保護する為に、土嚢袋で養生する事に。土嚢袋に土砂を詰めて制作する中で、ふと目についた土嚢袋・・・。

それは昨年の西日本豪雨災害で被災した、広島県の小屋浦の小学生たちが、宮城で被災された皆さんへの励ましのメッセージを記してくれた土嚢袋でした。まだまだ自分たちも、復興半ばの小屋浦の子供たち・・・。過去の被災地から届く、励ましのメッセージが、とても嬉しく、そして勇気付けられる事を知っているのでしょう・・・。そんな子供たちが届けてくれたメッセージに、住民さんもボランティアさんもほっこりとして、微笑んでおられました。

被災地から被災地へ。送られるメッセージは確実に、被災された皆さんにはもとより、そこに活動するボランティアの皆さんにも、元気付けるものだと思いました。災害を被る事に心配をしてくれる人々がいる・・・。そして励まし、応援してくれる人々がいる・・・。それを感じて、立ち上がれる人々が、被災地にはいるのですねぇ。(重機隊 萬ちゃん)


2月8日、9日「仮設住宅の暮らし方講習会」

「仮設住宅の暮らし方講習会」を開催しました。

講師として仮設住宅暮らし経験者の渡邉功さん・洋子さんご夫婦をお招きし、2日間で丸森町内3カ所の仮設住宅にて行いました。渡邉ご夫婦は宮城県七ヶ浜町在住で、2011年の東日本大震災後、仮設住宅に4年間住んでいた経験があります。

その経験を元とした仮設住宅での収納アイディア・暮らし方の工夫を洋子さんがお伝えし、その後大工の功さんを中心に棚を設置する場所の採寸・作成・取り付けを行いました。

講演では現在仮設住宅に入居中の住民さんに向けて、当時の仮設住宅での写真を用いてアイディアをご紹介。 仮設住宅は収納が少ないため、居間の壁やトイレにひとつ棚があるだけでより快適に過ごせるようになります。

実際に仮設住宅に住んだからこそ分かるちょっとした工夫をたくさんご紹介いただいたおかげで、講演に参加された住民さんたちは「こんな風に暮らしたら過ごしやすそう」「講演で紹介していたように棚を取り付けてほしい」などの声をいただきました。

講演後は、棚の取り付けを希望された方のお家を訪問し、棚の設置箇所や希望のサイズを住民さんと一緒に確認すると共に、普段の仮設住宅での暮らしぶりを一軒一軒お聞きしてまわりました。

仮設住宅に入居して一ヶ月が過ぎ、多少生活も慣れてきた頃かと思いますが、一ヶ月住んだからこそ見えてくる苦労や工夫をお聞きすることができました。

採寸後はボランティアセンターに戻り、功さんとジョッキーの二人が依頼された棚を作成していきます。 今回手がけたのは11軒37箇所。作成作業にかけられる時間が限られている中、二人はテキパキと一つ一つ丁寧に作り上げていました。 その様子を見ながら洋子さんが「3.11後に初めてこの人(功さん)が大工仕事している様子を見たの」と話してくださり、功さんが作業なさっている姿を誇らしげに見ていらっしゃったのがとても印象的でした。

後日、作成した棚を取り付けに行き、多くの住民さんに喜んでいただけました。
これで仮設住宅での暮らしがより快適になることを願っています。

また、渡邉ご夫婦がいつも誰にでも明るく話される姿を見て、元気づけられた住民さんも中にはいらっしゃったのではないかと思います。

被災経験が次に繋がっていく様子に心打たれますし、渡邉ご夫婦と同じ七ヶ浜出身者としてとても嬉しく思います。

今後、第二弾として今回伺えなかった仮設住宅での開催を検討しているので、更に丸森に元気を広げていけるように活動を続けていきます。渡邉ご夫婦ありがとうございました!(七ヶ浜出身なが)


2月12日(水)井戸水の雫でできるへそ大根

月曜の夜に降り積もった雪。
その場所は山の北側からしか登れず日の当たらない山手にはアイスバーンとなってまだ残っている地域です。

10月の豪雨から丸3カ月。 隣の家に行く道路も寸断されたこのおうちはまだ井戸水しかありません。

丸森の特産物『へそ大根』。
隣の家から伝ってくるちょろちょろと出る水での下ごしらえ。

大根を干す竿のすぐ下は地滑りの後。

今日の丸森はとても暖かかったけれど、寒暖の差が必要な染み大根にはうれしい気温差。 いまは厳しい寒さの時、穏やかな春を迎えるその日まで。


【活動実績】

2020年2月5日(水)〜2月11日(火)
●活動件数 合計40件
└ 重機案件 17件
└ 大工系案件 15件
└ 地域ニーズ 2件(中島天神社)
└ イベント 6件
(仮設住宅棚づくりワークショップ 仮設団地3ヶ所開催 11軒37箇所設置)
●活動人数 合計187人


【連携団体】順不同

災害NGO結 DRT JAPAN IVUSA DEF TOKYO 石狩思いやりの心届け隊 TEAM NORTH 仙台市消防局 NPO法人スマイルシード ボランティアチーム援人 テラセン 南浜ひまわりプロジェクト


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