石巻カヌークラブのアッシュです。
9月2日に「がんばっちゃ鹿妻祭その2」に参加致しました。
石巻市の鹿妻地区は、僕の地元であり、海のすぐ近くの住宅地で、津波により大きな被害を受けた地区のひとつです。建物の被害も尋常ではないうえに、ここでもたくさんの人が亡くなりました。
今では復興の槌音がそこかしこから聞こえますが、津波により粉砕された住居の空き地や生々しい廃墟も目立つところです。
その鹿妻の町内会のお祭りで「カヌーを展示して欲しい」と地元の実行委員の方に提案され、我が石巻カヌークラブでは「お休みどころ」として、皆さんがカヌーに触れながら飲食できるブースを設営しました。
嬉しいことに満員御礼。テントの中にもシェードの中にも人が溢れ、青空の下、祭りに訪れた鹿妻の方々に落ち着けるスペースをご提供できました。
祭りの後半、突然豪雨が襲ってきて、カヌークラブのブースは一気に避難所に早変わり。
すると中にいたおじいさんが一言。
「もし、雨がいっぺえ(たくさん)降ってきてもこいづ(これ)で逃げれっから大丈夫だ」と、カヌーを指差しおっしゃってくれました。
水に触れることに複雑な思いを抱く人が石巻にはたくさんいます。
しかし、老若男女を問わず僕たちのカヌークラブのブースにあふれる人たちを観て、水との縁を切っても切れない海と川の町に住む石巻人は、時間はかかるだろうけど、きっとこの美しい素敵な乗り物を好きになってくれるはずという、確かな希望みたいなものを感じた僕でした。