月別アーカイブ: 2013年 4月

OPEN JAPAN ブログ - 日々の活動などなど

石巻に行くのは1年ぶりのこと

3月29日~4月3日の間活動された、深尾 明加さんの感想をアップします

「石巻」と一言でよんでも、様々な側面を持っています。大きな地震や津波が来た被災地でもあり、顔がほころぶ食べ物がたくさんある場所でもあり、心休まるホッとする場所であり、尊敬できる優しい人々のいる場所であり、友達と再会したり、新しい仲間にであったりするワクワクする場所でもあります。来るか来ないかは、自分で決められること。「行きなさい」とか「行くべきだ」というつもりはありません。でも、来てみると、見えていなかったことが見えたり、気づきが、学びがたくさんあることは間違いないです。

 

2011年の5月に行った初めての石巻では、カメラのシャッターを切ることができませんでした。カメラを向けられて、ピースすることもありませんでした。高い高いビルの上にある車や、小さい子の使っていたおもちゃの車を見ると、もう言葉がありませんでした。ただただ見ることしかできなくて、私が泣いちゃダメだって思いました。

 

避難所にいた方々も、「助けたいと思った人がいても、助けられなかった」「全部、波にのまれた」と夢の中の話だったかのように、つぶやき話していました。自分の大切な故郷が、一瞬にして流れ去ってしまったことを受け入れることは、容易にできることではありません。地元の多くの方が無力感をかんじているのを直に受け取り、他県の私たちが最初の一歩を踏み出さなければいけないと思いました。

 

2年経った今、そのときにはなかった光景が石巻に広がっていました。一年前はベースにも人が40人50人と溢れていたのに、今では10人いれば多い方です。それは、なんだか私には衝撃的なことで、正直なところ寂しい気持ちが少しありました。でも、日々を過ごしているうちに、必要なのは人と人との強い繋がりなのだと気づきました。長い期間を通じて、地元の人達との、信頼関係を築いている方たちがいるからこそ、私たちはここに来られるのだと。石巻や仙台では、それぞれに現実を心の中で据えて、前向きに進んでいこうとする地元の方々の姿をあちらこちらで見かけました。

 

出会った中のひとり、竹下さんという笑顔の素敵なおじいさんはこう言いました。「辛いことを経験したからこそ、弱いもんの気持ちがわかる」。彼は地域の方々と繋がれるお庭をつくりたいと話しました。心に傷を持っていたり、話し相手が欲しいけどなかなか見つけることができなかったりという人が、石巻には多くいるそうです。人と人との繋がりがどれだけ大切なのかを実感した彼だからこそ、お庭づくりを通じて地域の方と繋がりたいと考えるのでしょう。竹下さんはお話が大好きで、自分の人生の中のエピソードを、惜しげもなく私たちに聞かせてくださいました。最初は方言がわからなくて、耳をかっぽじって聞いていましたが、なんだか不思議と心で伝わってくるものです。何時間もお話を聞いたり、話したりしているうちに、被災者であるということも忘れ、一人の人間として竹下さんと向き合うことができました。

 

仙台の若者にもお話を伺うことができ、同じ時代を生きているのに、全く異なった経験をしていることにショックを覚えました。同い年の女の子から「遠くから支援として古い服を送ってくださっても、着たいと思う人はいないだろうし、結局使われないだろうと思った」という意見を聞くと、自分が同じ立場になったらと想定して、相手の心に寄り添いたいと感じました。私と彼女の異なる部分といえば、住んでいる場所と経験したことだけ。彼女も私と同じように外国に関心があるようで、話が盛り上がりそうな予感がしました。

 

「あなたたちは遠くから来てくれているのに、私はなんにもしていない」石巻出身の方が言いました。でも、今までは自分のことで手一杯で当たり前だったのだから、これから一緒にこの街をつくっていけばいいのだから。動くのが遅いとかそんなこと関係ないと思いました。だから、こうして勇気を出して石巻に来てくれて、出会えたことにすごく感謝したくなって、ハグしました。やっと、地元の人にもバトンを渡すことができるようになったのだと実感しました。

 

夜行バスでは仙台の人と隣同士になり、また新たな側面に気づくことができました。「家に帰るまでが、活動だから」と言われていたことがこういうことだったのかと、そのとき深く実感しました。彼女は「石巻が怖い」と言っていました。また津波が来るかもしれない。地震が来るかもしれない。そう想像すると行けないのだと。宮城県南部の野菜も放射能汚染の可能性があるから、買わないと話していました。そういう不安な面ももった場所であるということにも、改めて気づかされました。

 

この6日間は人間と人間同士で向き合って、お話が出来て、なんだか「ボランティアに来てる」という感覚というよりは、「出会いに来てる」、「繋がりに来てる」と言ったほうがしっくりきました。そのタイミングでしか出会えなかった人と出会えて、お互いのそのまんまを伝え合う。新しい価値観も、共感しあうことも、新たに生まれる感情も。おもしろかった。悲しかった。嬉しかった。苦しかった。考えた。見つけた。与えにいっているのか、与えてもらっているのか。もらったものは多すぎて、なんか「ボランティア」という言葉は合わない気がしました。

 

こうして、出会えた人々は宝物。これからも、石巻を忘れません。

大切な人々が石巻にはいるから、また会いに行きます。

みんなのおかげで出会えた。ありがとう。

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原宿にて

今日は東京の田町で大切な打合せが2つ入り、夜行バス日帰りの出張に行ってきました。

田町での打合せが14時頃終わり、その後原宿に行きました。

若者で賑わう原宿の路地に入って行った先のココに行きました。

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古着屋の2階にある『J-tips』さんです。

J-tipsさんは、賛助会員として私達に活動をサポートしてくださっており、また、昨年の六魂祭の出展させていただく機会などもいただいたIT企業さんです。

J-tipsさん
http://www.j-tips.co.jp/

ご協力いただいた六魂祭
http://japan-csa.seesaa.net/article/273424635.html

そして、そのJ-tipsさんが運営するサイト『カーシェアリング比較360°』で、私どもの活動を応援するチャリティキャンペーンを開催してくださっているのです。(4月末まで)ありがたい限りです。。。

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都市部でのカーシェアリングの会員を検討されている方はぜひコチラから!
http://www.carsharing360.com/special/charity/

スタッフの皆さん、とても温かく迎えてくださり、石巻の状況や私どもの活動について真剣にお話を聞いてくださいました。

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J-tipsの皆さんと(白いワンちゃんが会長のマルちゃんです)

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その後、オシャレな通りを歩いていくと次の目的地に着きました。

『PATAGONIA 東京渋谷店』です。

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『patagonia』さんは、僕らの母体でもある『OPEN JAPAN』のサポートをしてくださっており、昨年は「ボランティアインターンシップ・プログラム」としてスタッフを1ヶ月毎の長期派遣までしてくださり、私達の活動を支えてくださいました。都合や事情の分かる長期でのボランティアサポート程、助かるものはないのです。本当に有難かったです。
原宿に行く機会があれば必ず・・・と思っていながらなかなか時間を作れなかったのですが、遂に訪問できました。

【東日本大震災に対するパタゴニア日本支社の支援】
http://www.patagonia.com/jp/patagonia.go?assetid=61639

お店には、1ヶ月共に活動したみどりちゃんがいて、久しぶりの再会でした。
※写真のノリノリの女性がみどりちゃんです。

【patagoniaホームページ】
http://www.patagonia.com/japan/

僕がpatagoniaさんで印象に残っているのは『DONT’T BUY THIS JACKET』っていう広告です。
patagoniaさんの一企業としての文化度の高さが分かります。素敵ですね。
http://www.onyourmark.jp/2011/12/commonthreads/14232

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patagoniaさんのすぐ近くに、最後の目的地がありました。

『KEEN Garage 原宿直営店』です。

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サンダル&シューズメーカーのKEENさんは、様々な社会貢献を『KEEN Hybrid.Careプログラム』として実践されています。そんな中、昨年からこのカーシェアリング協会の活動を始め、OPEN JAPANの様々な活動をそれぞれサポートしてくださっています。『サンライス元気村』、『古民家再生IBUKIプロジェクト』、あとOPEN JAPANの報告書の作成のサポートいただきました。

【KEEN Hybrid.Careプログラム】
http://www.keen-japan.com/hybridcare.asp

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KEENさんのシューズ、機能的でかっこいいモノがたくさんありました。
お店もかっこよかったです。
お店の様子は以下のKEENさんのブログで確認できます。
原宿に行く時はぜひ一度立ち寄ってみてください。
http://www.keen-japan.com/ndiary.asp?sID=1118

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今回立ち寄ったお店で個人的に買い物をしました。

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カバンと水筒です。

常に身に手元に置いておく小物を選びました。
日頃のご協力を感じながら大切に使っていきたいと思います。

私達は日頃、様々な方々の協力の元で活動しています。
石巻での業務が多く、中々直接お礼やご報告をお伝えできていないのですが、様々な機会を利用して可能な限り行っていきたいと思います。

(日本カーシェアリング協会のブログより転載)

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古民家再生IBUKIプロジェクト工事スタート

東日本大震災支援 古民家再生IBUKIプロジェクト

爪ジャッキで家の傾きを元に戻す。

これが爪ジャッキ

震災後1年半の準備期間を経て2012年3月11日、多くの方々のご支援とご協力により、今年の7月のオープンに向けやっと再生工事をスタートすることができました。感謝の気持ちでいっぱいです。

壊すべきところを

壊すべきところを

壊します

どんどん解体が進みます。

石巻市の牡鹿半島大原浜に位置するこの古民家は、二階まで届く津波にも耐え、半島内で唯一残されている建家です。
再生後は地域の皆さんのコミュニケーションの場、地産の安全で新鮮な食材を使った食堂として牡鹿半島全体の復興の役に立つ場所として生まれ変わります。

まだまだ沢山の廃棄物が出ます。

 
海の彼方、宮城蔵王に沈む夕日がとても素敵な所です。

文: Bubb (古民家再生IBUKIプロジェクト プロデューサー)

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3月29日~4月3日 藤谷 純澄佳さん

今回初めて石巻へやってきた大学生。全国より集まり6人で参加。
その一人、藤谷純澄佳さんから感想が届きました

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石巻に行って感じたことです。

 3.11。あれから2年経ちました。今東北のことが心の隅で気になってる人はいっぱいいると思います。考えるよりとりあえず行ってみてください。もしくは、行ったことある人にその気持ちを言ってみてください。何にも難しいこと考える必要は無くて、ただ、ちょっと気になって何か出来るんだろうかと思ったら、まず動くことが一番です。
 私は今回石巻に行ってそう感じました。

 体験を語ってくれたみなさんは、2年もたつと、すでに整理されたようでした。笑いを交えて壮絶な体験を語ってくれた方もいます。話を聞くたびに、壮大な映画を見終えたような気分になりました。一人一人に、それぞれの立場故のドラマがありました。

  今何をするのが復興になるか。それは、みんなの心をまず元気にすることなのです。たった一角でもよくて、そこに花が咲き、こどもたちが遊びまわる明るい場所になると、みんなの元気がでる。その町の人々自身が刺激を受け、「自分たちもやろう!」と思うことが、一番いいのです。明神社の植樹活動も、NPOスマイルシードの黄本さんのその想いが叶うように始まりました。黄本さんは、「弱い老人をケアする場ではなく、子どもたちの場が第一」といいきります。石巻に来た大学生の私たちの心意気を存分に褒めてくださいました。子どもと若い世代がこれからをつくっていくのだと。私たちが植樹をしている際、地元の3人の子どもたちが自ら「何か手伝えることはありませんか?」とぎこちなく聞いてきてくれたときは本当に感動しました。土地のゴミ拾い、土肥やし、瓦礫除去、個人宅の庭づくり、様々な活動は、すべて未来を見ていました。

 今回ボランティア活動をしたというより、離れた場所に住んでいる人間と人間の関係を築いた、そんな6日間でした。被災者とボランティア、そんな関係はもはやありません。被災地の方も、自ら活動をし始めている。私たちもお互い様、石巻の方からたくさん勉強になったことがあります。それはまさにお互いに協力し合う人間の関係です。その関係は、いくらでも続き、遅いも何もありません。今出来ることというのは、いくらでもあります。

 ボランティア活動を継続することが大切という考えではなく、ただ単に「あの人どうなっているのかな。あの街どうなってるのかな。」という気持ちでまた会いに行き、そこの活動を一緒にして、気持ちを共有しに行きたいです。

 私が行きたいって言っただけですべてを手配してくれて、さらにいろんな悩みを聞いてくれたりアドバイスをくれたこうちゃん!一緒に行動したゆっけ、みらい、はるか、ゆりこちゃん!ともちゃん、すえさん、えりさん、なまらさん。イクさんがいなければこんな体験できなかった!OPENJAPANのみなさん。新しいつながりで新しいプロジェクトに誘ってくださった、NPOスマイルシードのふじこさん。はるばる新潟から団体で一緒に活動したみなさん。仙台や東京などからいらっしゃった団体三越伊勢丹のみなさん。石巻で出会ったみんなみーーんなに感謝です!感動ありがとうございました!

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薬膳交流会in東京のご報告

こんにちは、あやこです。
3月8日(金)に開催された第3回 「UNITY×薬膳工房あすごはん 東日本チャリティイベント」。
薬膳交流会ということで、薬膳料理と会話を楽しみながら、参加費の一部を日本カーシェアリング協会へ
ご寄付くださっているイベントです。

私も第1回目に参加させていただいたのですが、おいしくて体にいい料理を楽しみながら
様々な方との交流を楽しめる、とても温かい交流会でした。

UNITY×あすごはんさんは、その後も折にふれてチャリティイベントを企画してくださり、
いつの間にか今回がこの1年で3回目の開催となりました。

あすごはんの原田さんからコメントをいただきました。

『日本カーシェアリング協会の皆様
吉澤さんやあやこさんを通じで皆さまの活動を拝見しています。
仮設住宅でご利用になる皆様が、それぞれ会いたい方のところや
行きたいところへつなぐ手段としてカーシェアリングはとても
すばらしいアイデアだと感じ、
大変微力ながら日本カーシェアリング協会を応援させていただいてます。
まだ以前のようには行かないことたくさんあると思います。
わたしたちは、同じ空の下でサポートをさせていただきますので、
みんなで力をあわせてがんばっていきましょう。』

今回のイベントには7名が参加したそうです。
いつも「あすごはん」さんの薬膳講座に参加されている生徒さんや
薬膳や食に興味をもっている健康志向の方々がいらっしゃって、お料理や会話を楽しんだようです!

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今回のメニューも教えていただきました!

春を感じる ちらし寿司
デトックス抜群の菜の花の昆布しめ
これから活発になる肝を補いイライラを発散させてくれるセロリとイカのオイスターソース炒め
まだまだ乾燥する肌と肺を潤す茶碗蒸し
デザートは苺のお汁粉

全部とてもおいしそう~!!
参加はできなかったけど、写真を送っていただきました。

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いちごのお汁粉なんてあるんですね、初めて知りました!
会場でも、春を感じるデザートとして大好評だったようです。

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皆さまの参加費から8400円のご寄付をいただきました。
原田さんは日本カーシェリング協会の活動についても話してくださったそうなのですが、
なんと、事前に日本カーシェリング協会のHPやfaceBookページを見てくださった方もいらしたそうです。
こうやって、輪が広がっていくことはとてもうれしいですし、原田さんも喜んでくださいました。
皆様のご協力、どうもありがとうございます。

第4回の企画も楽しみです。
次回は東京近辺にお住まいの皆さん、ぜひ参加してみてください。

ご協力くださった皆さま
後藤 久美子さん(株式会社Raf http://raf-inc.jp/) 
Reiko Kannoさん 
Yasuhiro Abeさん
小川 美帆さん
Kaori Nomaさん
Yuki Kanedaさん
原田智子さん(薬膳工房あすごはん) http://yakuzenkoubou.com

(日本カーシェアリング協会のブログより転載)

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