住吉公園(大嶋神社)の公民館にて三遊亭京楽さんの落語会。
会場の清掃から準備、お茶だし、片づけ等でサポート。
昨年11月に数輪の花を咲かせた“奇跡の桜”が見守る中、師匠が出囃子にあわせて高座にあがる。
小気味と良い小噺に、防災をテーマにした創作落語を織り交ぜ、大笑い時々ちょっぴり涙。
公演後は高座を下り、歓談となる。
“噺家”でいらっしゃるが、震災の話しにまずは聴く側となり、心を寄せておられる様子。
おだやかな顔が次々とお客さんの方を向き、万遍ない。
豊かな表情、機転、絶妙な間、みなさんとの距離がすぐに縮まっているようだ。
お客さんが巧いことを言えば「山田くぅーん!」と座布団を要求する茶目っけも(笑)
お帰りになる際、みなさんは「ありがとう」「楽しかったよ」とおだやかな表情を携えていた。
どうやら真打には『心を打つ』という意味もあるようですね。
遅めの昼食をすませ、桃生(ものう)中津山の仮設住宅で『サンライス』。
昔は日和大橋付近が良い漁場であったこと。
あの日、明け方まで「助けて」という叫びを耳にしていたけども、助けに行くことすらできなかったこと。
仮設では普段しゃべらないので、だんだん声が出にくくなってきたこと。
日本地図と世界地図を壁に貼って、常に感謝の気持ちを持つようにしていること。
毎月11日付近に、気うつになること。
300km以上離れた東京ではなく、風除室での80cmの距離でしか感じることができない温度を持つ言葉。
直接、会う。その人のための時間を過ごす。そして、その人と支援者とをつなぐ。
この地の字(あざ)は八木というらしい。
不思議な縁を想い出し、石巻にまた戻りたくなる。何度でも。
慈恩院の友人・八木隆範