OPEN JAPAN ブログ - 日々の活動などなど

2020.2.19~25【ウィークリーレポート台風19号宮城県丸森町支援】

2月21日(金) プチ重機講習会

「前回ボランティアに参加した時、重機の必要性を痛感して、自分も出来れば重機を覚えたいと思い、今回は資格を取って参加しました!!」

そう言って、OPEN JAPANと仲間たちの活動に参加してくれた「CheFuKo」の若者二人。

「萬さん!こうして進んで重機に携わり、覚えたいと思っている若者たちに、是非重機の必要性と危険性を知って、覚えて欲しいんですよねぇ!!」

と、今後の育成活動の必要性を訴える、仲間の住職トオルちゃん。

まさしく自分もその通りと思い、人と現場と活動内容が一致するところで、トオルちゃん監修の下、プチ重機講習会を、耕野地区で行いました。

現場に行くまでの間、自分と同乗した若者に、「重機はあくまでも、住民さんが被災から立ち上がる為のツールの一つで、大事なのは住民さんの意向に添う事。」

「時間を掛けても丁寧に操作する事と、何度も心の変化を繰り返す住民さんの意向を聞き取る事だよ」と、経験からの思いを伝える。

伝える活動の一端として、後継者の育成を掲げておりますが、人と現場と活動内容のタイミングを逃さず、「萬さん!若者たちに重機の必要性と危険性を伝えますから!!」と、率先して育成活動をしてくれるトオルちゃんが、とても誇らしく思いました。

「ありがとうございました!!」と、1日を終えて挨拶する若者たちの眼は、しっかりと重機を覚えたいとの思いに満ちていました。

(重機隊 萬ちゃん)


2月22日(土) チームリーダーたち

先日、社協さんからの紹介で、全国管工事業共同組合連合会(全管連)のみなさんと共に活動を行いました。

約30人を2チームに分け、石狩思いやりの心届け隊の熊さん、東北大生の野村くんの2人にそのチームリーダーをしてもらいました。その日の終礼で聞いた2人の話を。


♢石狩思いやりの心届け隊の熊さん

前回は正月返上で活動に参加してくれた熊さん。年末年始以前も北海道から定期的に活動に来てくれています。

今回担当してもらった現場は、家裏に土砂が流れ、家を圧迫している状態の中、在宅避難をしているお宅。

活動前に現場の説明をした後、作業工程を指示するのではなく、この現場であればどのように作業をしていったらいいかを考えてもらった上で作業を進めました。

それは本職が水道屋さんの熊さんが、この現場で全管連さんなら考えて行動してくれると判断したからこそ。

結果、予定よりも早く作業が終わり、全菅連さんたちが遠方からボランティアに来てくれたことを知っていたため、耕野にある「やしまや」さんへ。浸水1m以上の被害という被災されたお店なので買って応援もできるのでみなさんでお訪ねしました。

ちょうどタイミングよく「やしまや」のご主人がいらっしゃったので15分ほど発災時のことをお話してもらいましたが、その時間が何よりもいいお土産になったのではないかと、熊さんが嬉しそうに話してくれたのが印象的でした。


♢東北大生の野村くん

東北大の野村くんは発災直後に大学の教授と一緒に視察で丸森町に入り、水配りやボランティアセンター開設のための泥かきにも参加したあと、週に2,3日のペースで計40日以上丸森に通ってくれています。ここ1週間はOPEN JAPANのベースに宿泊しながら活動に参加してくれました。

野村くんの担当現場は、家財出しから始まり、床あげの後、足がぬかるむような30〜40センチの土砂をスコップで掻き出す作業でした。

野村くんがリーダーとして大人15人を先導。同世代の学生をまとめた経験はあるものの、本職かつ目上の方々をまとめ役として活動をして、本職だからこそできる作業効率の段取りや、現場の回し方を学ぶことができ、いい経験になったと話してくれました。

また、全管連のみなさんに「あの学生いいなあ!」と言われながらの活動だったとのこと。ボランティア活動に年齢や肩書きは関係ありません。彼なりに考えて行動してくれたことの表れだと思います。

日々状況が目まぐるしく変化している中、たくさんの人たちがいろんな思いを持って各地から集まって活動を行っているため、予想外のことも多々起こります。
その際に俯瞰的に最善策や代替案などが出せるのがリーダーや事務局の役割だと思って日々活動を行っています。任せる側も、任せられる側にも一定の責任感が生まれ、その責任がお互いにいい刺激を与えられていたら、と思います。

明日もどうかご安全に。(なが)


2月23日(日) 「まるもり屋台や」 丸森屋台プロジェクト


先日、丸森町内で話題の「まるもり屋台や」の様子を見に行ってきたのでその様子をお届けします。

台風19号後、ご自身が丸森町で被災している中、支援が届きにくい在宅避難の方に手を差し伸べたいと地元・大槻旅館の大槻さんが立ち上がり、この丸森屋台プロジェクトは始まりました。

丸森屋台プロジェクト
丸森屋台プロジェクトは台風19号による被災者を見守る活動として、在宅避難者への支援を最大の目的とし、在宅避難者の安否確認、情報伝達および炊き出し支援を行います。(プロジェクトfacebookページより)

大槻さんたちは軽トラと軽バンで丸森町内を定期的に回り、あったかいラーメンと物資の提供などを行っています。  

様子を見に行ってきた日は、竹谷地区を回る日。この日は日差しが暖かく、外にいても心地よい天気。地元のママさんや支援団体の方もお手伝いに参加していました。

竹谷地区に屋台ラーメンの車が到着すると、「昨日チラシが入っててね。音楽が聞こえたら出てきたのよ」とご近所の奥さんが来てくれました。

その言葉から、まるもり屋台やが来ることを心待ちにしてくださったことを感じました。ラーメンが茹で上がるまでの少しの時間、おしゃべりにも花が咲きました。被災当時のこと、ボランティアにお世話になった話。OPEN JAPANの記録班であるパウロさんを見ては、発災当時もよく見かけてた人よね?など…

竹谷地区は近くの支流の新川が決壊し、大量の土砂や水が多くの住宅を襲い、発災当時は膝丈の泥で身動きが取れないほどでした。

そんな竹谷地区に人が集まる場ができ、まるもり屋台やが丸森町内に少しずつ元気を与えているのではないかと感じました。今後、丸森町内でまるもり屋台やの音楽が聞こえたら、ぜひ手を振ったりお声をかけてみたりしてください。


2月22(土)~24日(月) 3連休

3連休、ボランティアさんも集まり各地で活動しました。

♢丸森の山間部では高台のお宅から道路まで「上口(じょうぐち)」とよばれる敷地内道路がついています。今回の災害ではこちらの上口が崩れてしまい、高台の家までの道が塞がれて通れなくなってしまいました。

土のう袋を使って枠を作り、土を盛って上口に応急処置をほどこします。援人、山部、藤岡災害ボランティアといったパワー系作業を得意とする団体が集まり、回数を重ねるごとに作業の精度とスピードもあがりまるでお城の石垣のように土のうが並ぶようになりました。おうちの方も日常生活の道が通れるようになって喜ばれました。


♢北海道から毎月炊き出しに来てくださるチームノースのみなさん。

今回は雨天とウイルスの影響も重なりボランティアセンターでボランティアの皆さんに向けての炊き出しを行ってくださり、活動にも参加してくださいました。

ホタテの炊き込みご飯とカニ汁を用意、時おりみぞれも叩きつける悪天候の中、凍えて帰ってきたボランティアの皆さんがおいしそうに食べておられました。

またダッシュ隊徳島からは短大を卒業する女子三名が参加、いろいろな団体のみんなと交流しながら汗を流しました。


♢チェーンソー講習会

連携団体のDRT JAPANが主体となって仙台の消防士チームに「チェーンソー講習会」を開きました。

人命救助のプロフェッショナルのみなさんですが、個人的に災害ボランティアへ足しげく通ってくださいます。消防署でも災害対策で重機やチェーンソーを装備するところも増えてきたそうです。

装備が揃うだけではなく、実際に使えるようにと災害現場におけるより安全かつ実践的な使い方を学んでおられました。

公私にわたり命を助けることにこだわる皆さんの後姿がとても頼もしく見えました。 (P)


【活動実績】

2020年2月19日(水)〜25日(火)
●活動件数 合計33件
└ 重機案件 8件
└ 大工系案件 19件
└ 地域ニーズ 4件(中島天神社)
└イベント 2件(チェーンソー講習会、炊き出し)
●活動人数 合計207人


【連携団体】順不同

災害NGO結 DRT JAPAN IVUSA 石狩思いやりの心届け隊  NPO法人 スマイルシード DEF TOKYO TeamNorth  ボランティアチーム援人 チーム茨木 UPeace フェニックス救援隊 ダッシュ隊徳島 一般社団法人世界の子どもたちのために(CheFuKo) GAKUVO 東北大学 神戸大学学生震災救援隊 NPO法人CONCENT テラセン 被災地に学ぶ会 全管連青年部協議会 仙台消防

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